Log-04


【 紫原 】

背の高いキミを見つけるのは簡単で、背の高いキミが私を見つけるのもなぜか簡単で。
「なんで?」て聞いたら、「んー…愛じゃない?」だって。
こんなに幸せにしてくれるキミを、私も幸せにしてあげられてる?
「幸せなんじゃない?だって一緒にいるとほわほわするし」
『絶対離さねーし』


【 緑間 】

「どうしたの?」
なんて、簡単に近づくな。オマエは分かっていない。分かっていないのだよ!
「どうか、したの?」
腕に触れるな!顔を覗き込むな!
「私でよければ話くらい聞くよ?」
オマエだから言えないと何故分からない!!
「……」
頼むから、そんな顔をするな。

抱きしめたくなる。


【 小金井 】

「おーい、どうした?」
膝を抱えて丸くなっている肩をつつくと、グズッと鼻を啜る音が返ってきたから。
「なに、してるの?」
「ん?吸収と充電」
「?」
「オレがお前のヤなこと吸いとって、オレの元気をお前に充電してんの」
「…変なの」
でも、ほら。笑った。

コガの腕は、あったかい。


【 紫原 】

「ん」
目の前に影が出来たと思ったら、差し出されたのは色とりどりのお菓子の山。
「え、なに?」
「だから、これ。あげる」
「え?」
「おいしいもの食べたら幸せになるでしょ?」
「え?え?」
訳が分からず戸惑っていると、
「そんな泣きそうな顔、見たくねーし」
「…」
涙腺が、崩壊した。


【 黄瀬 】

イヤホンをしていたから、隣に人がいる事に気付かなかった。
とん、と肩がぶつかって
「スミマ…」
「やっと気がついたっスね!」
見上げたら、知った顔。
「え、いつからいたの?」
「んー、10分くらい前スかね?」
「声掛けてよ!」
「えー、だって」

『見てたかったんスもん。可愛いから』


13.03.15