可愛いより、綺麗より、好きよりも『愛してる』は特別で。
「やぁ、そこの可愛いお嬢さん。オレ達は出会う運命だったと思わないかい?」
そんな風に誰にでも声を掛ける彼が「愛してる」と、私にしか聞こえないくらい小さな声で言うから。
周りからどんな風に見られても、私は彼の特別。
可愛いより、綺麗より、好きよりも『愛してる』は特別で。
「やぁ、そこの可愛いお嬢さん。オレ達は出会う運命だったと思わないかい?」
そんな風に誰にでも声を掛ける彼が「愛してる」と、私にしか聞こえないくらい小さな声で言うから。
耳を赤くして、目を反らさないと言えないなんて
うとうとする私の肩は、トンっと軽い力で押されただけで簡単に傾いた。
落ちた先は、普段からは想像できないしっかりした胸。
「ほら、寝るならココだろ?」
(…由孝のくせに)
そう思っても、瞼は正直に重くなる。
「おやすみ、ハニー」
髪に落とされる柔らかいキスは、そのまま唇へと。
うとうとする私の肩は、トンっと軽い力で押されただけで簡単に傾いた。
落ちた先は、普段からは想像できないしっかりした胸。
「ほら、寝るならココだろ?」
そう言って見下ろす目は、妖しく揺れていて。
だけど、私の意識は半分夢の中。
「君は寝てていいよ」
大きな手が、肩を撫でた。
大きな手が、私の頬を撫でる。
その撫で方がとても優しくて、私以外にもこの手を知っている人がいるのかと思うと胸が苦しい。
「どうかしたか?」
「ううん」
そんな事言えなくて笑う私。
「…お前だけだ」
「え?」
「オレは、お前しか要らない…から」
「笑ってくれると、嬉しい」
14.01.31